COMPANY

TOP MESSAGE

  • 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社
  • 代表取締役社長
  • 兼田 智仁
  • TOMOHITO KANEDA
  • Profile
  • 1979年 丸紅株式会社 入社
    2010年 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 執行役員
    2013年 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 取締役兼常務執行役員
    2016年 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 代表取締役副社長
    2017年 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 代表取締役社長

個々がそれぞれの個性や能力を最大限に発揮しながら、
チームワークで一つの仕事を成し遂げること

新入社員時代の経験

新入社員時代の経験

私の最初の配属先は、鋼管貿易部のラインパイプ課という部署でした。ラインパイプは天然ガスや石油等の輸送に使われる鋼管で、プロジェクト案件の多い仕事です。当時、鉄鋼業界全体が「日本の鉄鋼製品を世界へ」という気運が高まっていた時代でしたので、職場は常に熱気に包まれていました。私は配属2日目からサウジアラビア担当を任され、商社パーソンとしてのキャリアがスタートしました。入社後の4年間は、とにかく商社ビジネスと鋼管ビジネスの基礎知識を吸収していきました。最初の海外出張先は中南米で、鉄鋼メーカーの方と同行し、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、コロンビア等を2週間で訪問するハードなスケジュールです。当時から若手社員にもどんどん仕事を任せる風土があり、失敗も多く経験しました。お客様に迷惑をかけてしまった時は、上司が一緒に謝罪してくれたこともあり、早く一人前になりたいという思いを一層強くしました。失敗からの学びも多く、そのお陰で成長のスピードも早かったように思います。

印象に残っている海外駐在時代の経験とは

最初の海外駐在は、入社5年目のクアラルンプールへの赴任です。当時まだ駐在員がいなかったマレーシアの市況から鋼管ビジネスの拡大のチャンスを確信していた私は、上司にマレーシア市場への本格的な進出を提言したのです。「では君が行け」と、その後2、3ヵ月でクアラルンプールへの駐在辞令を頂きました。商社への入社動機がなによりも「海外で生活がしたい」であったので、自分の願いが叶った瞬間でした。また私は、家族と一緒に生活をすることを大切にしたいと考えていたので、初めての海外駐在も妻と一緒でした。その後もシンガポール、ロンドン、ヒューストンと海外駐在を経験しましたが、すべて家族と一緒に海外駐在期間を過ごしました。それぞれの赴任地では、国や地域、業界等、多種多様なバックグラウンドを持つ多くの人々との出会いがあります。その出会いを通じて、業務上においても人生においても、貴重な経験と知見を得ることができ、実りの多い人生を送ることができていると思います。 最も印象に残っている海外駐在先は、2003年にMarubeni-Itochu Tubulars America Inc.(MITI)の社長として赴任したヒューストンです。当時、北米市場では資源ビジネスのブームが到来する直前で、それに伴うエネルギー用鋼管(ラインパイプや油井管等)ビジネスの拡大も期待されていました。これから伸びていく市場の中でいかにしてその波に乗って需要を捕らえていくかが私に与えられたミッションでした。入社以来、営業の最前線でプレーヤーとしての仕事に取り組んできましたが、この駐在で初めて事業会社の経営というトップ・マネジメント業務に携わることになりました。
ここでの経営者という立場を通じて、市場全体を見渡しながら、ビジネスをプロデュースしていく能力を培うことができました。例えば、それぞれのお客様が鋼管を必要とする時期、数量、スペック、価格等必要事項を一覧で見えるようにシステム化することで市場全体のニーズを把握し、在庫の有効活用による回転率向上を図る等、市場の動向にあわせて柔軟な対応ができる組織体制の構築を目指しました。
ラインパイプや油井管等エネルギー用鋼管分野を34年にわたり歩み、そのうち約16年間が海外駐在でした。若い頃も含め海外駐在の経験を通じて、商社パーソンとして仕事をしていく上で不可欠な経験・知識・人脈を得られたと思います。

MISIについて

鉄鋼総合商社MISIの強み

当社の強みとして、まず事業展開のバランスの良さが挙げられます。鉄鋼製品の主要分野である自動車、エネルギー、インフラの3つの事業領域を中心として、それぞれがバランスのよい規模感を持っています。展開している地域も、日本や欧米等の先進国から、中国をはじめとするアジアの新興国、中南米や中近東、アフリカまで幅広くカバーしています。こうしたバランスの良さがグローバル経済の変化に対しても、迅速でしなやかな対応を可能にする当社の強みであると考えています。また、もう一つの強みは伊藤忠商事と丸紅という二つの総合商社をルーツに持つということです。両社との連携を通じて様々なシナジーを発揮し、新たなビジネスの創出に繋げています。

今後のMISIの方向性について

当社は2018年10月に創立17周年を迎え、現在ではMISI誕生後に入社した社員の割合が6割を超えています。今、当社は新時代を切り拓くための大きなターニングポイントを迎えていると思っています。前述した当社の強みである事業展開のバランスの良さをいかに進化させていくかが課題であり、そのためには「トレード」と「事業経営」のシナジーを強化し、お客様に対して最適なソリューションを提供できる「ベストソリューションプロバイダー」を目指していく必要があると考えています。
世界規模で物事を考えながら、案件毎にお客様の国・地域・業態に合わせて何がベストかを考え、臨機応変に施策を打っていきます。世界中にあるMISIグループの各拠点が持つ知見やノウハウを共有しつつ、それぞれの地域に適した取引形態を構築して世界中の鋼材を流通させることでMISIのプレゼンスを拡大していきます。また、川上・川下分野への事業領域の拡大や同業他社への出資・買収等を通じて、盤石な経営基盤の構築を目指します。
今後の国内における事業戦略としては、コスト競争力を強化し流通加工機能を高めていくことや、AIやIoT等のIT技術を駆使した新たなサプライチェーンを構築することも必要になります。海外の事業戦略は、世界経済の大きな動向を掴み、地域や商材に関して「選択と集中」を進め、メリハリをきかせながらビジネスパートナーと連携して新たなサプライチェーンを提案していくことです。

MISIの人材育成について

商社にとって人材こそが最大の財産です。MISI設立当初から、伊藤忠商事と丸紅の共通のルーツでもある近江商人の「三方よし(売り手によし・買い手によし・世間によし)」の精神を大切にしていますが、MISIでは更に「社員によし」を加えた、「三方プラス1によし」をスローガンとして掲げています。この「三方プラス1によし」の精神をアイデンティティとして、価値観も人生の目的も異なる社員一人ひとりに対して様々な選択肢を提供することで、それぞれが高いモチベーションと誇りを持って働ける職場環境を整備していきたいと考えています。仕事とプライベートの両立を図ることのできる環境が大事です。私自身「生活の中に仕事がある」、つまりプライベートが充実し安定することで、仕事においても成果が上げられると考えているため、オンとオフのメリハリをつけて仕事に取り組むことが大切だと思っています。
若手の人材育成では、ビジネスのプロフェッショナルを育てるという事を目指しています。入社10年以内での海外派遣や、10年間に3つの部署を経験するローテーションを実施することで、視野を広げながら幅広い経験を積んでもらい、プロフェッショナルに育ってほしいと考えています。当然座学による研修も行いますが、MISIでは若いうちから現場の最前線を経験し、実務を通して実力を養ってもらうことを重視しています。

求める人材像について

当社が取り扱う鉄は用途が極めて多岐にわたり、あらゆる産業において必要不可欠な素材、素材の中の素材です。同時に、鉄の素材としての価値はまだ十分に引き出されておらず、ポテンシャリティの高い素材でもあります。更に鉄は商材としての面白さや可能性を持つだけではなく、世界中どこでも必要とされる素材でもあります。用途の幅広さと可能性、そして市場のグローバルさ。そこが鉄鋼ビジネスの最大の魅力です。
このようにスケールが大きくフィールドが広い鉄鋼ビジネスは、一人の力で仕事を完遂できるものではありません。個々がそれぞれの個性や能力を最大限に発揮しながら、チームワークで一つの仕事を成し遂げることが何よりも重要になります。そういう意味で、MISIは多様な人材を求めており多様な個性や強みを活かせるフィールドがあります。また、このように社内外関わらず様々なバックグラウンドを持つ人々とコミュニケーションをとる環境下なので、相手の話に耳を傾け、尊重した上で自身の意見が伝えられる人材が必要です。自分の強みを活かし、鉄鋼ビジネスを通じて社会に貢献していきたいという熱い思いを持った方と一緒に働けることを楽しみにしています。